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 ←俺に「彼女」が出来るまで……14、同級生に中出ししました →俺に「彼女」が出来るまで……16、副担任に言いがかりをつけられました②
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俺に彼女が出来るまで

俺に「彼女」が出来るまで……15、副担任に言いがかりをつけられました①

 ←俺に「彼女」が出来るまで……14、同級生に中出ししました →俺に「彼女」が出来るまで……16、副担任に言いがかりをつけられました②
 実力テストの成績発表日。大輔は登校中、麻美子からのメールを受け取った。
「明日から、家庭教師を再開しまーす」
 歩きながらニヤけてしまう。速攻で文字を打ち、送信する。
「合宿、終わったんですか? 俺のことなんて、忘れてたと思ってました」
 すぐに返信があった。
「忘れるなんて、あるわけないじゃないですか。そういえば今日、休み明けテストの成績発表って言ってましたよね。お会いした時に、どれくらい上がったか教えてくださいね」
 文末に赤いハートの絵文字が三つ並べてあった。麻美子らしいと言えば、麻美子らしいメールだ。
 ただ、大輔は少しモヤモヤする。
 麻美子さんは親父に雇われている身だ。あくまでも「家庭教師と生徒」の間柄と、どこかで割り切っていて、優しくしてくれるんじゃないの……。
 こんな風に考えてしまうのは、麻美子さんだからだよ。近藤さんには、こんな気持ち湧かないもの。
 大輔は無理矢理、頭の中で妄想シーンを炸裂させてみる。
 ――「麻美子さん! 見てみてください、これ!」
 そう言って答案用紙を出すと、あの人の丸い頬がぱあっと紅くなる。おまけに、ものすごくうれしそうに、目尻が大きく下がるんだ。
 ――「やっぱり! こんなに成績を上げたられたんですね! よかったーーー!」
 ……万が一、急激に成績順位が上がっていたら抱きついてくるかもしれない。いや、顔を赤くして、こうかな?
 ――「あ、あの。わ、私からの、ご褒美です!」
 ……とか言って、勝手に服を脱ぎ出すとか? こっちの方が、あの人らしいかな? 「大輔さんの成績が上がった記念と家庭教師再開記念です!」とか言っちゃったりして。 
 妄想の中で大きく頬をゆるめてはいたが、にわかに心に疑問が浮かぶ。 
「あれ? 麻美子さん、どこに合宿だったんだろう?」
 大輔は首を傾げた。
 そう言えば麻美子さんは一切「どこに行く」とか「なにをする」とか言っていなかった。もっと貴女のことを知りたいからと、それくらい尋ねてもよかったんだ。
 クリスマスの夜、麻美子から言われた言葉を思い出す。
 ――「大輔さんの成績を上げるためなら、なんでもします」
 それから、きゅっと手を握り返してくれたんだっけ。家庭教師の掌を思い出した大輔は、左の胸のあたりを押さえる。
 待てよ? 
 もしも親父の言う通りに成績を上げたら、お役御免で逢えなくなっちゃうんだろうか? それは断固拒否したい。
 じゃあ今まで通りに底辺の成績を続けるのか? 
 ……そこまで考えると今度は、美人家庭教師の悲しそうな表情が浮かぶ。
 俺、どうすればいいんだよ。
 ぐじぐじ悩みながら教室に向かう。すると、廊下に人だかりが出来ていた。実力テストの結果が貼り出してあるのだ。以前の彼なら興味なく、なにも考えずに教室に入っただろう。
 けれど今の大輔は違う。
 せっかく冬休み中、美人家庭教師に教えてもらいながら勉強してきたのだ。ついさっきもメールをもらったことだし、なによりも赤点組になっていたくない。
「どれどれ」
 学年下位の方から覗いてみる。
 すぐに向こうから、近藤陽菜が呼びかけてきた。
「長野くん! ものすごく成績上がってるよ! そっちの赤点グループじゃないよ」
「本当に?」
 ぽかんとしている大輔の目前、満面に笑みをたたえた美少女がやってくる。
「ほんと、ほんとだから」
 近藤は大輔を引っ張り、貼り紙の中ほどまで歩く。周りの同級生たちが、なぜか二人の歩く方向を開けた。まるでモーゼのナントカだ。
 歩くにつれて、彼らのため息まじりの声が聞こえてくる。
「なんだよ、あの二人、いつ仲良くなってんだ」
「長野がなあ……」
 そりゃどういう意味だよ、と声の方を一瞥する。文句のひとつも言ってやりたくなったけど、ここは我慢だ。
 あらためて、近藤が指をさした方向を見る。
「……マジで?」
 なんと百番ほど成績を上げているではないか。大輔は、ゴシゴシと眼をこすった。
 夢じゃない、と感じられるまで時間がかかる。
「……わあ、ほんとに夢じゃないんだ」
 二学期は最下位争いだった、この俺の成績が上がってるよ……!
 近藤がウキウキしながら大輔の袖を引っ張った。
「現実だよ、よかったね!」
「おう、ありがと」
 鷹揚に返事をする。彼女がくすくす笑いながら、声をひそめた。
「私も長野くんに勉強教えたんだからね?」
 忘れてたよ、そういえば麻美子さんからの宿題を手伝ってもらったんだっけ。
「やだなあ、ちゃんとわかってるって。か、感謝してます」
 あわてて世辞を言った。近藤がこちらを軽く見上げる。
「本当にそう思うのー?」
「お、思うってば」
 大輔が、手を横に激しく振った時だ。後ろから女性副担任の甲高い声がした。
「もうとっくにチャイムは鳴っているのよ! 早く教室の中に入りなさい!」
 廊下に溜まっていた生徒たちが、ぼやきながら教室の中に入って行く。大輔と近藤も、クラスメートたちにまじって着席しようとした時だ。
 出席簿を持った副担任の大河原玲子が、大輔の横にいた。
「長野くん。出欠を取ったら職員室に来なさい」
「はあ? なんの用で?」
 彼は思わず、黒いワンピースの彼女を見た。が、副担任は生徒を構わずに教壇に立った。
「加藤先生がインフルエンザに罹られたので、今日から一週間は私が皆さんの出席を取ります。静かにしなさい!」
 加藤、というのは男性の担任教師の名前だ。
 教室のあちこちから、ひそひそと不満そうな声がする。
 教壇に立っている副担任、大河原の背丈は麻美子より少し高いくらい。ゆで卵みたいに白くて小さな顔だちの女性だ。
 おでこを全部出したひっつめの髪型が、大きな二重の目を際立たせている。鼻筋も通っていて唇も小さく整っているので、かなり美人の部類だろう。
 大輔は新体操部の顧問でもある彼女の演技を一度、見たことがある。入学時のオリエンテーションの時だ。
 形よく張りだした胸の膨らみと削れたようなウエストをレオタードに包み、平均台の演技を見せたのだ。すらりと伸びた脚と脚の真ん中に、新入生男子が興奮しまくったのは言うまでもない。
 だが彼女は、生徒にキツく当たることで有名だ。それが原因で、女子からも男子からも受けが悪い。
 教壇からはトーンの高い、涼やかな声が生徒の名前を呼んでいく。
「長野くん」
「はい」
 大河原先生は次々と、他の生徒の出欠も取り終えた。そして、教室の隅々までを見渡す。
「全員出席ね。今日の各授業は、廊下に貼り出してある実力テストの答案を返すことになりました。それと、このクラスで成績が下位から十番以内に入った人と長野くんは、今から私と職員室に来なさい。いいですね」
 大輔は眉をひそめた。成績が下がっているならともかく、なんで職員室に呼ばれなきゃならないんだ。
「先生、ちょっと」
 唇を尖らせて手を上げる。途端、副担任は訝しげにこちらを見た。
「なんですか」
「なんで俺が、呼ばれなくちゃならないのかわかりません」
 不貞腐れた大輔の口調に、教室がざわめく。
 教師のぴしゃりとした声が、騒々しくなりかけた教室の中を収めた。
「あなたになくても、こちらにはあるのよ」
 大河原先生の頬は、こわばっている。これ以上の口ごたえは許さない、とでもいう雰囲気だ。
 仕方ない、とりあえず職員室に行くとするか。


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