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ガチバトル・イン・ダンジョン―山口さま

ガチバトル・イン・ダンジョン……53

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第五十三話・藤堂の意地

 俺たちは、塔の最上階で藤堂の分身と戦って勝利した。彼がラスボスなのだから、これでゲームクリアのはずだ。
 プラネタリウムの中は静寂に包まれており、床には肉塊が転がっている。今のところ、なんの変化もない。
 俺はだんだん不安になり、ステータスチェッカーを使って美羅に呼びかけた。
「おーい、倒したのに何も起きないよ」
「えっ、まだ倒してないからじゃない?」
 な、なんだってー!
 あわてて藤堂に視線を移すと、その上に輝く文字が現れた。
「スキル『自動復活』発動」
 こいつ、マジか!
 肉塊がまばゆい光に包まれたかと思うと、再び人の形へ変わった。さらに、頭を押さえながらゆっくりと立ち上がる。
「いや、まいりました。あっさり沈められるとは……」
 俺は剣を構え、彼をにらみつけて叫んだ。
「まだやる気か!」
「当然でしょう、まさかあれで終わったと思ってらっしゃるのですか?」
 斬りつけるために踏み込んだその時、彼の頭上に文字が表示された。
「ガトリングスマッシュ」
 目にも留まらぬ乱打が俺の体を襲う。ダメージは50、50、50、50、50、50……うおお、いてえ!
 急いで回復薬を飲んでいると、今度は顔面を捕まれた。そのまま倒され、地面に叩きつけられる。
「ぐはあっ!」
「どうしました、その程度ですか?」
 倒れた俺に代わり、仁がダイヤモンドスピアを構えて突きかかる。さらにスクリュードライバーを連続で放ったが、かすりもしない。
「あなたの動きは見切りました」
「ち、ちくしょう」
 藤堂はにやりと笑い、大きく口を開いた。頭上に「アサルトグレネード」の文字が出現する。
 その口から光る彈が発射され、仁に直撃して爆発した。ダメージは588、これはヤバい。
「ぐふうっ!」
 彼は地面に叩きつけられ、動かなくなった。気絶してしまった様だ。
 俺の心に、すさまじい怒りが湧き上がる。もう許せない。
「この野郎!」
 一気に距離を詰めて斬り下げたが、あっさりとかわされた。続けて、奴の体が空中へと浮き上がっていく。
「さあ、そろそろ終わりにしましょう」
 その頭上に「カオス・プロミネンス」の文字が現れた。ヤバい、防ぐ手段がない!
 鏡が仁の前に立ち、仲間たちに呼びかける。
「全員集まって! 大技が来ます!」
 俺たちは仁の回りに集合して寄り添い、アルティメットシールドを外側に向かって構えた。さらに、鏡がリフレクションミラーを作り出す。
 その直後、赤や青の炎が次々と噴き上がった。あっという間に周囲が火の海だ。
 盾とリフレクションミラーだけでは、到底防げない。どんどん体力が削られていく。
 藤堂がその様子を見て、空中であざ笑う。
「今までよくがんばりましたが、これで終わりですね。ではさようなら」
 確かに、このままじゃ全滅だ。
「鏡」
「はい?」
「お前、瞬間移動を使えるだろ。あいつの上に移動して叩き落とせ」
「それからどうすれば?」
「俺が双璧とクランブルタワーで奴の体力を削る。そこを狙ってソウルディバイドで仕留めろ」
「かしこまりました」
 ディアナが口を挟む。
「私も彼を足止めする」
「わかった、頼む」
 アイリーンも、不安げに眉をひそめて言う。
「私も……」
「お前はダメだ、ここで仁と自分の身を守れ」
「えっ」
「大丈夫、藤堂は仕留める。自分の命と引き換えにしてもな」
「そ、そんな」
「もう時間がない。鏡、行け!」
「はい!」
 彼女はすっと消え、藤堂の頭上に現れた。それから、間髪入れずにクリムゾンエクスプロードを放つ。
「ぐおっ!」
 藤堂は直撃を受け、地面に叩き落とされた。よし、今だ!
 起き上がって逃げようとした彼の太ももを、背後から現れたディアナが貫く。地上を目にも留まらぬ速度で疾走して敵を仕留める「ファントムストライク」だ。
 俺も炎の中を突撃し、藤堂の前で双璧とクランブルタワーを放った。落雷を思わせる轟音が響き、二人の体力をごっそりと奪い取る。
「鏡、今だ!」
「はい!」
 藤堂の体を軸にして、真っ白な円が広がっていく。ソウルディバイドが決まった様だ。
「ぎゃあああああっ!」
 彼は目を大きく開き、俺を見て叫んだ。
「ただでは死なない、あなたも道連れです!」
 ちっ、こいつ……まだやる気か!
 その頭上に「スキル『自爆』発動」の文字が現れる。ヤバい!
「ディアナ、離れろ!」
「えっ?」
「バカ、急げ!」
 奴の体がまばゆい光を放つ。ダメだ、間に合わない!
「うおおお、ああああっ!」
 俺はディアナを抱き抱えて疾走し、覆い被さりながら床に倒れ込んだ。直後に爆音が響き、背中や後頭部を激痛が襲う。
「ぐうっ!」
 これは、やられたかもしれない。そんな事を考えているうちに、意識が薄れた。

 再び目を開くと、眼前にアイリーンの顔があった。その瞳から涙があふれている。
「悠真、よかった!」
「ん、あれっ……え?」
 鏡が微笑みながら言う。
「分身は倒しました。ゲームクリアです」
 ゆっくり起き上がり、周囲を見回した。全員無事の様だ。
「よかった……」
 俺は全身の力が抜け、その場に倒れ込んだ。

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