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二度目の破瓜……

二度目の破瓜……1 「失神」 

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(どこ…?)

由佳は、瞼を開ける力もなかった。

ぼんやりとした意識の中で、自分の体が
横たわっているのが分かる…
ぱさっ、ぱさっ、と布の音がした。
でも、それだけだった…。

ひんやりした空気。2月の夜、ということしか
わからない。

首の辺りに、人の腕の感触
「あっ…」瞼を薄っすらと開けると、
そこには自分の雇用主の議員の顔があった。
カッターシャツとネクタイを締めた
いつも見慣れている人。

そうだ、確か昨日の夜…
いつもなら地元事務所には滅多に立ち寄らない議員が
フラリと現れた時から始まったのだ…。

「こんなに遅くまで残ってなくてもいいのに」
「え?」
壁に掛けてある時計を見る。11時40分だった。
「大丈夫ですよ、まだ終電ありますし
それにファイリングしないとならない書類が沢山あるんです」
「それに…
まだ出かけてるスタッフの帰る連絡も貰ってないんです」

「そうなのか」
そう言って、余呉直樹は、人懐こい笑顔になった。

この人のこんな顔…滅多に見た事が無かった。
せいぜい街頭演説くらいか。
大概の平日は厳しい顔をして、質疑や勉強会の準備をしている。
いつ寝てるのかと思う位、全国に足を伸ばしてもいる。
下準備資料とはいえ、放っておくと、山のように溜まってしまう。
多分、由佳以外のスタッフは管理出来ない。
それくらい、もう慣れた。この程度の仕事なら。
選挙前にはパニックになるけれども…。

あちらこちらから送られてくるFAXの山、
電話の本数。残される伝言。
分刻みのスケジュールに「後回しにしてもいい仕事」が
日々溜まって行く。
採用されてから初めの4日程は
余呉や、秘書の一人から
「9時には帰れ」と、言われていた。
が、最近は、それでは終わらなくなった。

それでも議員に比べればマシかもしれない。

地元に帰って来るのは週末だけだ。
東京に行ったら行ったで
あちこちの行事に呼ばれている。

東京事務所は地元の100倍も忙しいのではないか。

こんな風に、フラッと事務所に寄るなんて。
何かあったんですか…

「電気が点いてるから寄ってみたら
村田さんじゃないか…
こんな夜まで申し訳ないね」

「いえいえ」由佳が笑って答える。
そうか、この人は心配してくれてたんだな

口紅が落ちた顔は疲れていたけれど
一心不乱に仕事していたのであろう、その瞳は
ほんのちょっとの労いの言葉で
嬉しそうに光を持って、輝いた。

余呉も頬を緩めた。


「たまには休んだら?」
「有難うございます、明日、お休み頂きます」
「そうなのか」
「すみません、10日ぶりなんですよ」

こう答えた由佳に議員が
アハハと大きい声を上げて笑った。

「村田さんって電話番じゃなかった?」

「はい」

「労働管理局に通報だけは勘弁な」

「大丈夫ですよー」と、由佳もつられて笑った。
「仕事ですから」

「まあ、そうだが」議員も笑った。

「家まで送る」

「電車、まだありますから大丈夫です…。

事務所の鍵は私が閉めておきますから」

「たまには私に息抜きさせてくれないか?」

「でも…」

「青田?彼なら大丈夫
今日、急遽、新潟に飛ばした」

「え?出張ですか」

「米を作って来い、と」

「は?」

「いや、冗談」

「珍しいですね」由佳も笑った。

余呉は、元々、口数は少ない。
仕事には厳格だし、モラリストと対外的な評価もあったし
二世議員であるからか、センスもある。
二世だからと悪口を言われないよう、
人の見えない所で、物凄い勉強をしてきた人。とか。
そういう噂は頻繁に聞く。

同じ政策の党であっても、軽い人からは疎まれている。
ただ、上辺だけ…というのが嫌いな人、という評価もある。

確か若い頃に母親を亡くして、苦労をしてきたと
秘書の青田から、勤め始めの頃に聞いた事もある。
だからか。
自然に「この人の下で働きたい」と言う人間も増えて来た。

由佳自身は、あまりこの人と話をした事は無い。

「わかりました、じゃあ、よろしくお願いします」

「村田さん、きみのポイント高いよ」

「はあ?」

「こないだ会議に来た議員達にも好評でね

ちょっとね」

「先生って、そんなに饒舌でしたか」

由佳が素直に言う。
事務所では黙って書類をめくっている姿しか
印象になかったから。
それでも、休みも少なく、
忙しいばかりで普通の会社員の女性よりも
不公平感の強い職場に一年以上も勤めているのは、
この人の持つ人柄だと思う。

「ひどいな」余呉の眼が光る
「私が人を誉める時に言葉をケチった事があったか」

「すみません!」
詫びる由佳に、笑いながら、余呉はドアを開けた。

そして、少し厳しい口調で由佳を諭した。

「女性は遅くまで残業しなくていい
9時には事務所を出なさい」

…それから????

少しずつ、思い出したいけれど、
咽喉がカラカラに渇いて、うまく記憶を手繰る事が出来ない…。
湿った掌が、横たわっている由佳の腰をゆっくりと撫でている。

「あっ…」
暗闇の中に紅く揺れる小さな炎が見え、
ほの暗い景色の向こうに散らばっているのは
由佳のフレアスカートとストッキング、
そして、くしゃくしゃになったパンティだった。

「いやっ!」
ようやく自分が何をされているのかだけは分かった。
逃げたい、でも体が動かない。
小さく叫んで、何とか手を伸ばして
由佳は余呉の分厚い胸板をどけようとした。

「…抵抗したら、また落とすよ?
今度は戻さない」
余呉が由佳の耳元で囁く。
「いいのか?」
ひっ、と息を呑んだ。

殺されるかもしれないという恐怖
その手指にかかる力が、じんわり強くなっていく。







そうだ、さっき首を絞められた。私は気を失っていたんだ…。



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