スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←ガチバトル・イン・ダンジョン……49 →ガチバトル・イン・ダンジョン……51
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 各小説の属性
もくじ  3kaku_s_L.png 零―中邑あつし
もくじ  3kaku_s_L.png 狼になりたい
もくじ  3kaku_s_L.png 追憶の人
もくじ  3kaku_s_L.png おばかさん
もくじ  3kaku_s_L.png 作詞したもの
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png はんぶん、ずつ
もくじ  3kaku_s_L.png おしらせ
もくじ  3kaku_s_L.png 書き手の御挨拶
もくじ  3kaku_s_L.png 真珠
もくじ  3kaku_s_L.png 酔狂なレビュー
  • [ガチバトル・イン・ダンジョン……49]へ
  • [ガチバトル・イン・ダンジョン……51]へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit
 

ガチバトル・イン・ダンジョン―山口さま

ガチバトル・イン・ダンジョン……50

 ←ガチバトル・イン・ダンジョン……49 →ガチバトル・イン・ダンジョン……51
第五十話・悠真の覚悟



 俺たちは現在、塔の七階でレベル52の三人組と交戦中だ。
 その部屋は天井から床まで黒い大理石でできており、壁に埋め込まれたランプが周囲を照らしている。
 いい加減に叩き潰したいところだが、連中が強すぎて一向に勝負がつかない。瀕死の状態から立ち直ってくるのだから困ったものだ。
 俺は剣を構えたまま、仲間たちに呼びかけた。
「いくぜ! 攻撃目標はシンジだ!」
 四人の味方が武器を振りかざす。その直後、ゴウの頭上に文字が表示された。
「メタリック・ボディー発動」
 彼のたくましい肉体が、みるみるうちに銀色へ変わっていく。どうやら金属の体になってしまった様だ。
「ふははは、覚悟しやがれ。もうテメーらに勝ち目はねーぞ!」
 続いて、ナオトの頭上にも文字が浮かび上がる。
「バーニング・ボディー発動」
 その体が激しい炎に包まれていく。よく熱くないもんだ。
 最後に、シンジが俺を指さして叫ぶ。
「ターゲットは悠真だ、行け!」
 ちっ、一人狙いかよ。面倒な事になったな。
 次の瞬間、ゴウが鉄棒で薙ぎ払ってきた。後退してかわしたところに、ナオトの燃え盛る槍が殺到する。
 身を翻してそれを避け、ナオトを斬りつけた。彼が顔を押さえながらよろめく。
 とどめを刺そうと踏み込んだその時、金属製の爪を両手に装着したシンジが立ちふさがった。その頭上に文字が表示される。
「バイオレント・ネイルラッシュ」
 次の瞬間、鋭い爪の連続攻撃が俺を斬り裂いた。ダメージは158、164、173、165。
 彼が目を見開き、爪を振りかざして叫ぶ。
「はっははは、死ね! これでテメーは終わりだ!」
 奴が十文字に斬りつけてきたが、咄嗟に跳びのいてかわした。さらにスキル「双璧」を発動する。
 さあ、ここが生死の分かれ目だ。危険を承知で技をかけさせてもらおう。
 体力が947まで跳ね上がったところで、シンジたち三人に向かってクランブル・タワーを放った。轟音と雷鳴が響き渡り、彼らと俺の体力を900ずつ削り取る。
「うぎゃああ!」
「こいつ、正気か?」
「や、やべえ。やられる!」
 俺は素早く跳びのき、鏡に向かって叫んだ。
「鏡、やれ!」
「了解!」
 彼女が右手を振り下ろした瞬間、真っ白な円が三人の体を軸にして広がった。彼らは目を見開いて絶叫する。
「ぎゃあああ、ああああーっ!」
「うがああああ!」
「た、助け……ひゃああああ!」
 涙を流してわめくシンジたちの周りに、白い光の球が降り注ぐ。アイリーンのインフィニティー・ジャッジメントだ。
 白い爆炎が次々と巻き起こり、彼らの体を吹き飛ばす。
「ぎひいいいいっ!」
 爆音が収まった後、そこには武器と肉塊が転がっていた。どうやら勝敗が決まったらしい。
 アイリーンが俺に抱きつき、ヒールタッチで回復してくれる。
「悠真、かっこよかったよ」
「ありがとう」
 俺たちは武器を拾い集め、七階を後にした。さあ、どんどん行ってみよう。

 それからも順調に勝ち進んだ結果、ついに塔の九階へ到達した。そこは階全体がショップになっており、寝室やシャワールームも用意されている。天井と壁は白いレンガで、床はフローリングだ。
 中央のカウンターの中には美羅がいて、珍しそうに周囲を眺めている。俺は笑顔で声をかけた。
「どうした? 何かあったか?」
「いや、あの……つい最近、ここを任される様になったんだけどね。広いなあと思って」
 確かに広い。ショップは全体が円形になっていて、直径は五十メートルくらいある。そこに木製の棚が整然と並べられ、武器や防具が陳列されているのだ。
 金は腐るほど持っているので、なんでも買う事ができる。俺は仲間たちを集め、好きな物を選ぶ様に言った。四人が思い思いの方向へ散っていく。
 俺は大きくため息をつき、四角いカウンターの中にいる美羅に話しかけた。
「ここに来るまで、長かったよ」
「そうだね」
「もう少しで日本へ帰れる」
「帰っていいの? アイリーンをつれていくのは無理だよ」
「えっ」
「当たり前でしょ、ラミアなんてつれていけるわけないじゃないの」
 それもそうだ。いくらなんでも無理がある。
「ゲームをクリアしたら、あの子ともお別れだね。最後にエッチしておけば?」
「う、うん……」
 俺はアイリーンを呼び、広さ六畳ほどの寝室に連れ込んだ。中にはダブルベッドが一つ置いてある。
 その上に全裸で寝転ぶと、裸の彼女が覆いかぶさってきた。しなやかな体をしっかりと抱きしめ、体温を伝える。
「アイリーン、もうすぐお別れだ」
「えっ?」
「ゲームをクリアしたら、俺は日本へ帰る。お前をつれていくわけにはいかない」
「どうして?」
「日本にはラミアなんていないからさ。行ったが最後、どんな目にあうかわかったものじゃない」
「悠真が守ってくれればいいじゃない」
「俺の力にも限界があるよ。まさか剣を持ち歩くわけにもいかないし」
 彼女の瞳に涙が浮かぶ。
「そんな……いつまでも、あなたについていきたいと思ってたのに」
 俺は彼女の髪を撫でつつ、別れずにすむ方法を考えていた。



http://novel18.syosetu.com/n9012bd/





もくじ  3kaku_s_L.png 各小説の属性
もくじ  3kaku_s_L.png 零―中邑あつし
もくじ  3kaku_s_L.png 狼になりたい
もくじ  3kaku_s_L.png 追憶の人
もくじ  3kaku_s_L.png おばかさん
もくじ  3kaku_s_L.png 作詞したもの
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png はんぶん、ずつ
もくじ  3kaku_s_L.png おしらせ
もくじ  3kaku_s_L.png 書き手の御挨拶
もくじ  3kaku_s_L.png 真珠
もくじ  3kaku_s_L.png 酔狂なレビュー
  • [ガチバトル・イン・ダンジョン……49]へ
  • [ガチバトル・イン・ダンジョン……51]へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit
 
  • [ガチバトル・イン・ダンジョン……49]へ
  • [ガチバトル・イン・ダンジョン……51]へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。