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僕の体をレンタルします―優美香

僕の体をレンタルします……15

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第十五話・善臣、雛川さんのメールを読んでムラムラしました 



 寝る前にハズのサイトに来ているメールをチェックしている。
 寄せられる問い合わせは、ハズと俺が行くまでもないものがほとんどだった。どういうことかというと、単純に話を聞いて欲しいだけの女性がとても多いのだ。大概は三回目のメッセージのやりとりで終了してしまう。
 俺という相談できる相手が見つかったからか、いい意味でリラックスできるようになり彼氏ができたとかね。そこまで律儀に報告してくれるんだから、他人とはいえありがたい。
 しかし、これはまるで人生相談だ。でも「貴女の心を支えます」って謳い文句は間違ってないからいいかな、なんて。
 そのコツがわかってから、メールの応対は精神的にだいぶ楽になった。
 儲け第一に考えて女性とやりとりなどせずに、なりふり構わず受注を取った方がいいのかもしれない。しかし俺は、ここまで来たからにはこだわりたかった。
 一番最初に桃子さんにレンタルしたせいもあるだろうが、彼女のような切実な悩みでなければ行く気がしなくなっている。
 それにやっぱり、いい女とセックスしたい。
 ほんとに好みだったら、すぐに下半身剥き出しにして襲いかかるであろう性欲はあるんだけど。
 現実問題として、ホントにヤリたい時は手近に柚希もいるしね。余裕のない男は嫌われると、顔の見えない問い合わせ主たちが教えてくれたことが大きい。
 土曜の夜。鼻歌を歌いながら問い合わせメールをチェックしていると、雛川のメールを見つけた。
 削除しようかと思ったが踏みとどまってメールを開く。
 一緒にメシを食った時に、彼女がぽろぽろ泣いた理由がわかるかもしれない。わからなくても知らん顔して、あいつの受注なんか受けないけど。
 もし万が一、対応がまずいなどのクレームがサイトに載ったとしても速攻で削除だ。
「『メール、届いておりませんでしたでしょうか』じゃないよ、もう」
 彼女が書いた本文の最初の一行で思わず独りごちる。しかも前のメールの文章と、ほとんど変わってないし。もしかして自分でコピペでもしてたのかな。
 しかし雛川のメールを読み進めていくうちに、俺は眉間に皺が寄ってくるのがわかった。
 あいつと一緒にカツ丼を食べた時の、あの不可解な会話の意味がパズルのようにつながってきたからだ。
 彼女は高校の時、一人の同級生の男子を好きになった。しかし、内気でなにも言い出せない。そのうち、偶然に彼の志望校を知った。
 俺は彼が誰だか別に興味は無かった。探せばわかるのかもしれないが、雛川の心の中を必要以上に覗きたくない。いずれ、わかるかもしれないしさ。
 彼女は猛勉強の末、彼と同じ大学に入った後で一人の女生徒と挨拶を交わすようになった。しかし、その女の子はやがて学校に来なくなった。責任感や情に厚い雛川は、同級生になにかあったのかと心配になった。
 それで何度か授業の内容を詳しくノートに取ったものをコピーなどして家に行ったらしい。数少ない女子同級生だから、なんとかしてあげたいと。
 やがて休んでいた同級生は、雛川の片思いの相手が誰であるかに気がついた。ようやくあいつが片思いの相手と映画のレイトショーを観に行く約束を取りつけ、その当日の夕方。
 雛川の携帯電話に同級生からメールが入った。
「あんたの初恋の人、今、私と一緒にホテルにいるよ。だから映画は行けないよ」
「彼と私の体の相性って最高にいいのよ。彼のセックスって上手だよー」
「私、あんたのこと大嫌い。いつも真面目な顔して、あっちこっちに優秀さをアピってて」
 ――そんなことがあっても、たまにその同級生から「男に振られた」とか「授業についていけないから勉強教えて」など電話口で泣き付かれると断りきれない自分が大嫌いなんです――
 俺は大きなため息をついて天井を見上げる。この酷なメールを送ってきたのは片山莉緒だろうと容易に想像がついた。
 それと同時に、何故か雛川の裸が脳裏に浮かんだ。俺は彼女にむりやりにM字開脚をさせ、何度も何度も激しく肉根で突き続けていた。雛川は涙をこぼしながら悶えている。
 いかんいかん、彼女はそんな人じゃない。頭に浮かぶ妄想を振り払う。
 とりあえず、だ。このメールには返信しない。それだけを決めて、明日の準備に取りかかった。
 
 俺とハズはチェックインを済ませ、取っていた部屋へと向かう。ハズは俺の隣の部屋にいて、森下さんを待機する手はずになっていた。宮内さんは、こっちで待機だ。
 ドアノブを取ったハズがこちらを見て、にこにこ微笑む。
「なにかあっても善臣さんが止めてくれるんですよね」
 ちいさい子供みたいな邪気のない笑顔に応えるため、力強く頷いた。
「じゃあ、行ってきます」
「ああ」
 ハズがドアを閉める音を聞き届けつつ、部屋の扉を開けた。備え付けの机の前にある椅子にどっかりと座ってモバイルパソコンを開く。そこには森下さん……ハズのレンタル依頼主である宮内薫さんの恋人……と先日に交わした会話の詳細が書いてある。
 彼女は宮内さんからハズとホテルの部屋で3Pめいたことをすると聞いて、びっくりして電話をかけたと最初に断ってくれていた。ま、普通はそうだよねえ。
 その文字を眺めていたら、森下さんのふんわりした明るい声を思い出して勃起してきた。
 そう言えば彼女、宮内さんから受けるスパンキングが大嫌いだと言ってたな。前の彼氏はそんなことをしなかったとも。
 そのほかにも最近さまざまに食い違うこともあり、宮内さんとするセックスが苦痛になってきているとも彼女は言った。どうもそういうことは、体の関係にある恋人同士であっても言い出しにくいものらしい。
「薫のことは好きなんですけどね、あの写真を見てから人が変わっちゃったようで……。他の女友達の写真もあるのに」
「どんなふうに変わったか、聞いてもいいですか?」
「前の彼のことはいい思い出だよ、そう言ってもちっとも聞いてくれないし、今も会ってるのか? って尋ねてくるんですよね。少し仕事で帰りが遅くなった時でも。そういう時に限ってセックスを強要されているような気がするんです」
「なるほど」
「そういう時に限って、わたしが大嫌いなスパンキングをされるんですよね」
 個人的に女性が嫌がるセックスというのはしたくないから、宮内さんの気持ちはわからない。でも男として彼の気持ちは理解できるような気がする。
 しかも下手なスパンキングであれば、女性は単純に叩かれているとしか思えないだろう。
「気持ちよかったのが、途切れちゃうんですよ」
 そんな風に言った森下さんは森下さんで、恋人に対する不満を聞いて欲しかったから電話をくれたのだろう。俺は、そう判断した。
「わかりました、明日はハズと楽しくお過ごしください。ハズにご自分の名前をどういった呼び方で呼んで欲しいですか?」
 彼女は照れくさそうに「さとみ、がいいです」と言った。
 どんな字を綴るのか尋ねると、恵みの衣だと答えた。
「いい名前ですね」
 素直な気持ちを言うと、恵衣(さとみ)さんは嬉しそうに礼を述べてくれた。
 そんな会話を思い出しながらタバコを吸いつつ依頼主を待っていると、ドアをノックする音が聞こえた。
「どうぞ」
 のっそりと、しかし興奮して頬を紅潮させた宮内さんが部屋に入ってくる。
 モバイルパソコンの画面を見つけた彼は、あごを撫でながら言った。
「さとみが他のヤツに抱かれるのを、この眼で見れるなんて興奮するなあ」
 彼の目の色が変わっている。
 



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