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僕の体をレンタルします―優美香

僕の体をレンタルします……3

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第三話・「ハズくん」誕生しました



 風呂から上がった俺はバスタオルを腰に巻いたままで、慌しくパソコンを立ち上げた。妹の寝息が横から聴こえる。
「おまえら女に、いい玩具(おもちゃ)をプレゼントしてやるよ」
 内心ほくそえみつつ、検索画面から目指すサイトの文字をクリックする。
【リリハント工業】
 国内だけでなく、世界中から受注が来るラブドールのメーカーだ。サイトを開くとそこには、非常に精緻に作られた可愛らしい女の子の人形がずらりと並んでいる。
 俺は彼女たちの特徴を、ひとつひとつ丁寧に確かめていった。シリコーン製で関節が可動して……。ふうん、そうか。独りごちながら見ていくと、わくわくしてきた。必ず、これを超えるものを作ってやる。
 それからの俺は一週間「ドール(おもちゃ)」制作に、家と材料調達以外は出掛けることなく寝食を忘れて没頭していた。
 そして本日。午前三時現在の残す工程は、善臣特製人工知能を頭部にはめ込むだけだ。
 緊張と興奮を覚えながら、後頭部に人工知能を嵌める。
 ――ぱちん。
 音がしてから一拍置き、ドールがゆっくりと瞼を開き俺に向かって微笑みかけた。
 おおっ、第一段階はクリアだ。試しに話しかけてみよう。
「善臣です、こんばんは。はじめまして」
「こんばんは善臣さん。はじめまして」
 ドールは俺の目を見つめ、顔をほころばせた。
 男の俺から見ても、そそるような表情をしている。あちこちの雑誌を見て表情筋だけではなく、顔立ちにもこだわった甲斐があったというものだ。
「はじめまして」
 俺の嬉しさや感動は頂点に達した。思わず大声を上げて柚希を呼ぶと、不機嫌そうな彼女が部屋にやってくる。
「おにいちゃん、今何時だと思っ……えっ? なにこれ?」
 眠たそうにしている柚希の正面には、全裸で切れ長の目元涼しい男性ドールがにこにこ笑いながらパソコンチェアに座っている。絶句している彼女にドールは笑いかけた。
「柚希さん、こんばんは」
 柚希は絶句した表情で、俺とドールを何度も見比べる。
「最近オナニーもしてないと思ったら……こんなもの作ってたの?」
 こんなもの、と言われてドールは悲しそうな顔をして俺を見上げる。慌てて柚希に言った。
「こんなもの、なんて言うなよ。こいつの生みの親はおまえなんだから」
「えっ」
「細かいことはどうでもいいよ、名前を付けてやってくれ。生みの親なんだから」
「よくわかんないけど、名前を付けたらいいの? この子に?」
 俺とドールは彼女に向かって、こくこくと頷く。
「この子、なにができるのか教えてよ。おにいちゃん」
「そうだった、それ言わなきゃな。さっきも言った通り、おまえの一言が彼の誕生のきっかけだ」
「うん、それで?」
「恋に臆病な、だけどセックスには興味がある女性のためにレンタルするんだよ」
「レンタル? 売るんじゃないの?」
「ああ。悲しいけど俺の貯金額ではこれが限界だ。なにしろほぼ人間と同じ動作ができるから、それなりにコストはかかるね」
「他には?」
「簡単な会話もできるんだ。それくらいの知能は備えてある。もちろんセックスもできる。記憶はレンタル先から帰ってきた時に、そのたび消してやればいい。男性用にラブドールってあるだろ? それの女性用の進化した感じ。あとの機能は使った人のみぞ知る」
「そうなの」
 妹はそこまで聞いて両腕を胸の前で組み、首を傾げて考えていた。やがて柚希が口を開く。
「レンタルハズバンドで、ハズくん」
「ハズくん?」
「そう。この子、なんだか彼氏より“見守ってくれてる”優しい感じがするし」
「そうか、ハズか」
 にっこり笑ったドールが柚希を見上げた。俺も横からその様子を見ていると嬉しくなる。
「僕、今日から「ハズくん」って名前でいいの?」
「そうよ、ハズくん。よろしくね」
「よろしく」
 柚希はハズと会話を交わして、感嘆したようなため息をついた。
「よくできてるねえ……。って言うか、おにいちゃん。ハズくんに服を着せてあげなよ」
「あ、そうだった。ごめんな」
 俺が衣服を探しトランクスとトレーナーの上下をハズに渡すと、ハズは立ち上がってそれらをてきぱきと着始める。
 ハズの真正面にいた柚希は頬を赤らめた。どうやらハズの肉根が気になるらしい。
「おにいちゃん……ほんとにハズくんってセックスもできるの?」
 ハズはトレーナーを身に着けながら、彼女に向かって力強く頷いた。おお、ここまで意思表示ができるのか。
 頬を緩めつつ柚希に言った。
「できるよ。今日、おまえが学校から帰ってきたら使わせてやるよ。一緒にお茶したり、メシ食ったりはできないけど楽しみにしときな。市場モニタみたいな役割で悪いけど」
 柚希が笑いながら首を横に振った。
「いいよ。楽しみにしてる」




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